輝きつづける明日へ 常陸太田市議会議員 平山晶邦(ひらやま まさくに)

平成22年6月定例議会 一般質問

  1. 駅前開発の進捗状況と新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策について
  2. 水郡線利用の拡大策について
  3. 国道349号バイパス沿道地区への進出企業の状況について

一般質問内容

議長:次、平山晶邦君の発言を許します。

平山晶邦:平山晶邦であります。ただいま議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。私は4年間の議員の職責の中で最後の質問になりますので、少し日ごろの市行政について所感を述べさせていただいてから、質問に入ります。

私は今、私たち行政に携わるものは、市民から行政事業の結果責任を求められると考えます。私は市を運営する時代ではなく、経営する時代になったと、今までにも申し上げてまいりました。市長も今議会招集のあいさつの中で、明確に市を経営するという決意を述べられました。経営するということであれば、市長は市の経営者であるし、私たち議員は市民から委託された取締役であり、監査役であるかもしれません。そのように考えると市政にかかわる経営層は、その時代、そして次の時代に対しての行政責任を持たなければいけないのではないかと考えます。ですから、そのときにベストの事業選択をし、事業を行ったけれども、その結果は残念な効果や結果しか残さなければ、私たち市の行政経営に携わる者は市民から指弾され、そして賠償まで負わされることになっていくのではないかと思います。経営とはそういうものであると考えます。

しかし、行政はすべてが民間ベースの経営かというとそうではないと思っています。行政はなぜ存在するのかといえば、市民の福祉の向上以外の何物でもないはずです。行政は弱い人々や弱い地域に光を当てなければならないことは当たり前のことであります。ですから、行政側から一方的に費用対効果を検証することが難しいのも事実であります。

私は3月議会の質問の折、申し上げましたが、市民に対して、無いよりは有ったほうがよいという事業ではなく、市民にとってなくてはならない事業を時代、時代に合わせて行っていくことが今求められていると申し上げました。国、地方合わせた借金が 1,000兆円を超えようとしている現在、市行政を経営するものは市民になくてはならない事業を作り上げていくという視点が必要だと考えます。

前段、そのことを申し上げ、一般質問に入ります。

これから質問いたします3点の質問は、常陸太田市の活性化にとって大変重要な意味を持ち、今後の結果によっては市民から私たちがその結果責任を求められる事業だと考えます。ぜひ市民から喜ばれる事業にしなければいけないという強い思いを持って質問をいたしますので、よろしくお願いをいたします。

1.駅前開発の進捗状況と新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策について

1点目は、駅と駅前開発の進捗状況と新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策についてお伺いをいたします。

先日、本市の人口減少から県教育委員会より県立太田第二高等学校里美校の廃校が告げられました。先輩方が作り上げた高校の廃校でありますから、残念の極みです。私は人口減少問題については4年間の議会活動の中でたびたび質問を行い、人口減少が本市に及ぼす影響について問題の提起をしてまいりました。今の本市の出生数、人口減少が続けば10年目には確実に本市の県立高校3校の存在価値に対しての疑問が出てまいります。そのようなことを想定すると、現在常陸太田駅の利用者の多くは高校生であります。高校が減れば利用者の激減を招き、JR東日本は民間企業でありますので、水郡線の太田支線に対してどのような結論が待っているのかは予想できます。それゆえ、高校生の利用に偏ったことではない新常陸太田駅の利用の拡大策や活性化策が必要なのです。常陸太田駅が本市の核になる施設となるよう皆で利用促進を図らなければならないと考えます。駅前開発の進捗状況と新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策についてお伺いをいたします。

2.水郡線利用の拡大策について

2点目は水郡線の利用拡大策についてお伺いをいたします。

水郡線は水戸市、那珂市、常陸大宮市や大子町や福島県の市町村を貫く県北の柱の鉄道路線です。私たちが住む県北地域にとってはなくてはならない路線です。その利用拡大策は本市において大変重要な課題だと考えます。そこで、常陸太田駅は新しくなりましたが、本市にあるその他の駅の利用者の利便性を考えた措置などは行われるのか等も含め、本市及び周辺市町村と連携した水郡線の利用について積極的かつ具体的な活動を行っているのかについてお伺いしたいのであります。

3.国道349号バイパス沿道地区への進出企業の状況について

3点目の質問として、国道349号バイパス沿道地区への進出企業の状況についてお伺いをいたします。

私は、市民の利便性の確保という意味でも349号沿線の開発を進めるべきと考えております。1年前の平成21年6月議会において、利便性が高い349号沿いの整備計画がなぜおくれたのかという視点で、国道349号バイパス沿道地区の今後の開発と整備について質問をいたしました。そのときの答弁として今後開発計画が具体化し、この地区を整備していくためには地区計画を策定することになるとの答弁で地権者の方々、事業予定者、関係機関との十分な協議、調整を行う旨の答弁でありました。開発を行いたいという意欲があることからすべてが始まるわけでありますから、現在時点で349号沿線への開発事業予定者はどのような状況になっているのかについてお伺いしたいわけであります。

以上3点の質問を行い、私の1回目の質問といたします。

執行部からの答弁

議長:建設部長。

建設部長:駅前開発の進捗状況と新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策についてのご質問の中で、駅前開発の進捗状況についてお答えいたします。

駅周辺整備事業につきましては、平成22年度末までに全体の工事を完了し供用開始をする計画で、現在JR・県・市におきまして、駅舎や駐輪、駐車場また国道の交差点改良などの工事を進めているところでございます。

JRにより実施している委託工事についてでございますが、先日5月28日の深夜から未明にかけまして、軌道の切りかえを行い、仮設のホームにより翌日5月29日に供用開始を行ったところでございます。新設ホームにつきましては、既に工事発注済みで、9月末に完成の予定であり、また駅舎建築工事につきましても6月に発注する予定となってございます。

市が整備を進めております駅前広場整備工事につきましては6月発注予定であり、また駐輪場、駐車場の整備につきましても、駅前広場駅舎建築工事の整備にあわせ、9月に発注する予定でございます。

また、県が進めております国道293号、349号の交差点改良工事につきましても、駅周辺整備事業の一環として実施しているものでございます。

常陸太田駅周辺整備事業はこれらJR・県・市が一体となり進めているものであり、平成23年3月末の全面供用開始に向けて鋭意工事を進めているところでございます。引き続き、地域の皆様及び関係各位のご協力をよろしくお願いしたいと存じます。

議長:副市長。

副市長:新常陸太田駅の利用拡大策と活性化策についてのご質問にお答えをいたします。

ただいま建設部長が申し上げましたように、平成23年3月に新駅舎及び駅前広場などが完成いたしますが、それに伴い、いかに駅を利用する市民の皆様の利便性を高めることができるかは極めて重要な課題でございます。

現在、市ではJRや路線バスの運行状況、市民バス、乗り合いタクシー、高齢者外出支援サービス、患者輸送バスの利用状況などを踏まえて、今後市が行う公共交通対策をどのような方向に進めるべきなのか、中長期的な視点に立った議論、検討作業をJRや路線バス事業者など関係機関との間で行っておりまして、今年度中には基本的な方向付けを行ってまいりたいと考えております。

その中でも、新駅舎駅前広場の完成にあわせまして、常陸太田駅を起点においてどのような運行体系や活性化策を構築できるか、重要な視点であると考えております。JRと路線バス、それから市民バスとのアクセスをいかによくするか。また、市内外に通う高校生や車の利用者を含めた通勤者のJRの利用拡大をいかに図るか。観光客を初め、市外からJRを利用して常陸太田市に来られる方をいかに増やすか。さらには市内を循環するような路線バスの運行体系の系統をいかに構築するかなどのほか、駅舎の待合広場、駅前広場、今整備を進めておりますハローワーク後の仮称観光物産館等を活用したにぎわい創出など議員ご発言の趣旨などを十分踏まえながら、施策の具現化を図ってまいりたいと存じます。

次に、水郡線の利用拡大策についてのご質問にお答えいたします。

県と水戸市と常陸太田市を結ぶ水郡線は、高校生などの通学や通勤のための重要な交通手段であるとともに本市の元気や活力、魅力ある交流空間づくりを進めていくための生命線でございます。水郡線の利用促進につきましては、これまで茨城県水郡線利用促進会議のもとで、県や沿線市町と連携をしてダイヤ改善等の要望活動を行ったり、またグリーンふるさと振興機構との連携によりPR活動やタイアップ事業などを展開してまいりましたが、今後さらなる利用促進を図るためには、市民運動と行政のまちづくりが協働して、常陸太田市自らが水郡線を守り育てていく取り組みを進めていくことが必要不可欠であると考えております。

現在、沿線住民や市民利用者、団体等に参加をいただく方向で利用促進のための啓発事業、各駅の利便性の向上や駅周辺の環境美化活動などの取り組みを進める仮称水郡線利用促進常陸太田市民会議の組織化について、検討を進めておるところでございます。そうした市民や利用者と一緒になった積極的な活動の中からも利用促進のための具体的な事業の企画、実施を行い、利用促進のための気運醸成を図ってまいりたいと存じます。

また、本市にある常陸太田駅以外の駅の利用者の利便性も考えた措置などは行われているのかとのご質問でございますが、河合駅につきましては昨年駅利用者のための駐車場や駐輪場を一部整備したところであります。さらなる整備につきまして検討しますとともに、谷河原駅につきましても、現在県との間で磯部天神林線を南部幹線として整備する計画が進んでおりますので、その整備計画にあわせまして、駅利用者の利便性に十分配慮した環境整備を行ってまいりたいと存じます。

次に、国道349号バイパス沿道地区への大型商業施設の出店に向けての動きにつきましての質問でございますが、これにつきましては平成19年ごろから幾つかの民間事業者より当該地区に建設したい旨の考え方が示されておりましたが、現在は本年3月に出店意向のありました民間事業者からスーパーマーケット、ホームセンター、電気店、ドラッグストア等を含んだ大型商業施設の出店計画が示されているところであります。

当該地区は平成21年3月に策定いたしました都市計画マスタープランにおいて、地区計画等の制度活用を想定する区域として、都市的な開発ができる環境に整えたところでございます。

また、本年4月からは県営里川西部地区圃場整備事業が完了後8年を経過したことで、農振農用地の除外申請が可能となり、一定規模の開発が可能となっているところであります。市といたしましては周辺環境に配慮しながら新たな産業振興拠点としての適正な土地利用が図られるよう、立地誘導してまいりたいと考えております。

議長:平山晶邦君。

2回目の質問

平山晶邦:2回目の登壇をいたしました。大変、ご答弁をいただき、私は理解をいたしました。ハード面の充実は当然ですが、先ほども私も申し上げてまいりましたソフトとか、運営面の充実した展開を改めて期待をしています。

最後に、私はこの4年間の議会活動の中で、今回の質問を含めますと、一般質問、質疑等を約60項目以上にわたり、執行部の皆さんと議論をしてまいりました。私が質問等で心がけてまいりましたことは、議員はチェック機能が必要でありますので、執行部の皆さんと意見を異にすることはありましても、目指す方向は市民の福祉の向上ということだと考えます。ですから、執行部の皆さんとは時には厳しいやりとりがありましたが、市民目線では、生活者目線ではこのように考えるのではないかという質問や質疑を行い、執行部の皆さんにも考えていただきたいということを心がけた議会活動を行ってきたと思っております。私も4年間の議員活動の総括とこれからの市議会議員の活動の期待という市民が行う試験日、7月11日に改めて試験を受けてまいります。合格という目標に向けて頑張ります。そしてまた、執行部の皆さんと丁々発止の議論ができますことを願いまして、4年間の最後の私の一般質問といたします。ありがとうございました。

<< 平成22年6月定例議会 一般質問 >>