輝きつづける明日へ 常陸太田市議会議員 平山晶邦(ひらやま まさくに)

平成21年6月定例議会 議案質疑

  1. 平成21年度常陸太田市一般会計補正予算、特に公民館のエアコン工事費について

一般質問内容

平山晶邦:平山晶邦でございます。ただいま議長のお許しをいただきましたので、ただいまから議案質疑をさせていただきます。

私は、今議会の一般質問で、今回の国の補正予算の財源に関して、赤字国債に依存した状況は議論があるところですという考えを述べさせていただきました。それは、一方では国においては大変厳しい財政状況であるけれど、100年に一度の経済危機を何とかしたいという国の姿勢であることも私は理解をいたしております。そのような中で、常陸太田市の一般会計予算は、私たちが払っている税から生まれてきた国の補正予算の地域活性化・経済危機対策臨時交付金を財源としたものであるわけですから、国から来たお金だからといって、無駄に使うことは許されるはずもありません。そのような視点から質疑を行います。また、補正予算でありますので予算審議を行う特別委員会もありませんから、事柄によっては少し詳細にお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

前段、以上のことを申し上げ、議案第46号平成21年度常陸太田市一般会計補正予算(第1号)についてお伺いをいたします。

ページ9の4の衛生費、目の塵芥処理費、節の委託料500万円の旧処理場解体設計委託料は、この予算になる前の見積もりを何社からとったのかをお伺いいたします。

次に、ページ10、5の農林水産業費、目の農業振興費、節の負担金、補助金及び交付金401万円の財源内容は一般財源から401万円となっています。皆様もご存じのように、自治法218条に補正予算は当初予算確定後のさまざまな政治、経済、社会情勢の変化によって既定の予算に追加し、あるいは変更を加えるやむを得ぬ必要が生じた場合に編成するもので、一般的には当初予算の編成時、予期できなかった制度の改正や事情の変更や公共事業の配分決定によるものが多いと言われております。これに照らし合わせると、今回の補助金、農産物等高付加価値生産支援事業費47万円、新規就農者空き家活用支援事業費120万円、交付金、新規就農者等支援事業費234万円は、本来は本予算において執行すべき予算で補正予算になじむものではないと思うのですが。また、この予算は国や県からの支出金がなく、本市の一般財源だけで手当てをしている予算でありますので、緊急性があるのかどうかについて説明をお願いしたいわけであります。

次に、ページ11、款の教育費、目の公民館費、節の設計委託料500万円と、工事請負費 3,400万円、空調機器整備工事と附帯工事についてお伺いをいたします。

資料写真:久米公民館
資料写真:久米公民館

設計委託料が工事費の15%になっています。設計委託料の見積もりは何社からとったのか。私は常識的に考えて、3,000万円のうちを建てるとき、500万円の金額を設計士さんに払えますか。市民感覚からいったら、あり得ないでしょう。また、その設計がエアコンを取り付ける設計料であります。エアコン取り付けでございます。そして、公民館14館のエアコン代、エアコン工事代 3,400万円は、1公民館当たり250万円弱になりますが、それほどエアコン取り付け代がかかるとは思えません。私はエアコン取り付けをする予定の金砂公民館を、金砂公民館長さんと一緒に現場確認をいたしました。また、久米公民館も現場を確認させていただきました。金砂公民館は工事面積35.8坪、久米公民館は 9.2坪の面積であります。

私事で恐縮ですが、私のうちで昨年、三相の業務用エアコン2台を新しく取り付けました。単相ではなく三相の業務用エアコンでございます。金額は工事費もすべて込みで、110万円でございました。設計コンサルに依頼しなくても立派に動いています。私は14の公民館にエアコンを取り付ける代金が設計委託料を含めれば 4,000万円かかる予算がどうしても理解できないのであります。どうしても理解できないものですから勉強をいたしました。この建設資材の本なども読ませていただきまして勉強いたしました。勉強をすればするほど、今回のエアコン取り付け代金 3,400万円と設計委託料500万円を計上した理由が理解できないんです。皆さんも現場に行ってみればわかります。

入札するためにコンサルに理由づけを依頼することは、今回必要ないように思います。エアコンを取り付ける理由を作るために500万円を予定することは言語道断の行為です。許されません。その入札理由を作りたければ、電気屋さんに行ってCADシステムに坪数を入れれば、何馬力のエアコンで済むかを教えてくれますから、それで入札をすればいいのではないでしょうか。

そして、エアコン取り付け代金 3,400万円、これも常識外の価格です。先ほど申し上げましたように、業務用の三相のエアコン取り付け工事代金を含めて2台で110万円だと申し上げました。それでは、単相の家庭用エアコンはどれくらいかと思いまして、量販店のチラシを見てみました。ここに単相の家庭用エアコンがありますが、26畳までの5キロワット以上の10年間無料保証、配送、設置工事込み、エコポイント 9,000ポイントでも26万円です。これは激安価格とは違います。通常の価格です。100畳の部屋でも26万円のエアコンが4台あれば済んでしまいます。ただ、いただいた資料を見ますと、太田公民館から高倉公民館までありますが、14の公民館の取り付け面積に、1カ所250万円分のエアコンを取り付けましたら、冗談でありますけども冷蔵庫になってしまいます。冷蔵庫に。これは冗談ではございません。ぜひ、納得いくご説明をお願い申し上げまして、私の第1回目の質疑といたします。

執行部からの答弁

議長:答弁を求めます。市民生活部長。

市民生活部長:一般会計補正予算の質疑の中で、市民生活関係の9ページの旧処理場解体設計委託料についてお答えをいたします。何社から見積もりをとったのかという質疑でございますけれども、予算要求の時点では1社からの見積もりをもとに内容を精査いたしまして予算計上をしたところでございます。以上です。

議長:産業部長。

産業部長:産業部関係のご質疑にお答えいたします。

新規就農者等自立支援事業につきましては、制度策定済み市町村の支援内容の調査、検討を行いながら、当市独自の新規就農者等にかかわる支援策を協議、検討を行ってまいったところでございます。

そのような中、当市の基幹産業である農林水産業の分野において従事者の高齢化及び後継者不足などにより、地域産業の衰退や地域の荒廃が日々進行することを考えた場合に、早急に新たな担い手を育てなければならないというふうにとらえております。

また、当市に隣接する常陸大宮市並びに東海村が制度策定済みであり、市内で研修した就業希望者が他市へ流出することのないよう早急的な対応が必要であること、そして、経済が悪化し、緊急雇用の各種施策が展開される中において、農林業への関心が高まりつつある今、早急に支援制度を打ち出し、就業希望者を当市へ導き入れる機会を創設するとともに、本年度早急に制度の策定をし、緊急対応したいと考え、今回の補正に計上し、お願いをしているものでございます。

以上でございます。

議長:教育次長。

教育次長:一般会計補正予算第1号、11ページ公民館費、13節の委託料及び15節工事請負費についてお答えいたします。

まず、委託料の見積もり業者につきましては、設計事務所1社からであります。今回の補正につきましては、見積額、委託料それから工事の見積額の提出をいただきまして、それを担当課において調整して、委託料500万円それから工事費 3,399万円を補正をしたところであります。

委託料につきましては、これから入札するための業務委託設計書の作成を行うということにしております。その中で技術者の単価、必要人数の精査を行い、対応してまいりたいと考えております。

工事費につきましても、入札により設計業者決定後、設計作業の中で会議室の面積や天井の高さ、構造の違いを考慮し、適切な冷暖房機器の選択など工事費の精査を行い、対応してまいりたいと思っております。

2回目の質問

議長:平山晶邦君。

平山晶邦:ただいまはご答弁ありがとうございました。1点目の旧処理場の解体のコンサル料は、まだ事業費が出ておりませんし、あの規模からいたしますと、私も適当な価格なのかなと。全国のそういう処理場の解体をインターネットで調べますと、さまざまな単価でございますので、でも、それであっても適正な価格かなという気がいたします。

そしてまた、農業者の雇用対策でございますので、やはり今の未曾有の危機の中で農業者に対して新規就農を進めるという観点からは補正予算としての理解をいたしました。

しかし、第3点目のエアコン、これに関しましては今のご答弁では、私は了とするわけにはまいりません。

要するに、先ほど私が申し上げましたように行政はコンサルに頼んで、コンサルが出してきたらからこんな工事代金だよという自分たちの形でいくんでしょうけれども、やはりエアコンですからね、エアコン。それを常識的に考えて500万円の設計料というのは果たしていかがなものかと。これは、本当にこのコンサルを決める時点でも、この500万円というものが基準になって、これから歩掛をとって、9割で入札しましたなどということでは、私はならないと。通常の歩掛だと、常陸太田市の入札の予定価格から、予算から10%だよと。そういう価格では私は認めるわけにはいかないと。

そして、コンサルを決めました。現場を見てくださいよ、現場を。これは、契約管財課も、副市長を初めとして入札をする入札委員会があるんですから、現場を14館全部見てくださいよ。

9.2坪のところに250万のエアコンをどうやって付けるんですか。金砂幼稚園に私は行きました。公民館長と一緒です。そして、250万円のエアコンの予算がつくんだよなと。ええっ。ええですよ、ええっ。100万円もくれれば、金砂公民館で……。

(「幼稚園のようですが」と呼ぶ者あり)

資料写真:金砂公民館
資料写真:金砂公民館

平山晶邦:ごめんなさい。金砂幼稚園の跡地なんですよ、今の金砂公民館は。で、公民館長さんと行って、そして見ました。金砂幼稚園の跡地ですから、金砂幼稚園の事務所として使っているところに1つエアコンがございました。今でも金砂公民館で事務室のエアコンを使っているんです。それで、このような形で公民館長さんも、それほど多くのものを望んでございません。私も言われたんですが、常陸太田市も金がないと言っているんだから、そんな無駄なことをするなよと。小さなエアコンで十分だよという形で公民館長さんから逆に言われました。

ですから、今コンサルに任せました。コンサルがこういう積算をしました。だから、その積算のって言っても……。先ほど私は幾つか提案をいたしました。これは市民感覚から言って絶対に納得できるものではございませんので、よくよく精査をしていただきたいという決意を、ぜひ副市長から、入札の委員長でございますから、改めての決意をお願いしたいと思います。

第2回目の質疑を終わります。

執行部からの答弁

議長:答弁を求めます。副市長。

副市長:議員ご指摘の公民館のエアコンの設置の件でございますが、私は入札審査会の委員長という重責を担わせていただいております。本予算計上の段階で十分な精査ができていなかったことは事実でございます。今後、予算の執行に当たりましては、議員のご指摘の点を踏まえまして十分精査をし、適切な執行をしてまいります。なお、議員ご指摘の趣旨につきましては十分、他の案件につきましても意を用いながら執行に当たってまいりたいと思います。

3回目の質問

議長:平山晶邦君。

平山晶邦:3回目の登壇をいたしました。今の副市長のご答弁、私はよくわかりました。聞きますと、緊急経済対策の中で大変な、時間のない中で精査したということも聞いております。しかし、やはりこの執行に当たっては、今副市長がご決意を述べられたような点を十分精査していただいて執行に当たられますことを強くお願いをいたしまして、私の質疑を終わります。

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